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骨髄異形成症候群

骨髄異形成症候群は、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞のもとになる造血幹細胞(血液の赤ちゃん)に後天的な(遺伝や生まれ持ってではない)異常が起き、正常な血液細胞が作られなくなる病気です。顕微鏡でみることで見た目の変化を見つけることができ、血球としての機能や寿命が短くなるなどの問題が起こります。日本全国で1年間に約6000人が診断されます。症状は患者さんによって様々で、貧血による動悸・息切れや、血小板減少による出血、白血球減少のため感染症を起こし発熱、倦怠感などが出現することがあります。

骨髄異形成症候群には大まかに分けて血球減少を認めるのみのもの(低リスク群)と、白血病細胞が増えるタイプのもの(高リスク群)の2つがあります。これは、骨髄の検査を行い白血病細胞が増えていないか、また染色体の異常(白血病になりやすい性質)などがないか調べることで診断することができます。

低リスクのものに対しては、症状に合わせて輸血やエリスロポエチン(赤血球を増やすホルモン)の補充、免疫抑制療法などが行われることがあります。また5q-症候群というまれなタイプの骨髄異形成症候群に対しては、レブラミド®という多発性骨髄腫という血液のご病気に使うのみ薬が有効であると言われています。当院でもこのお薬により輸血が必要でなくなった患者さんがいます。高リスクのものに対しては、若い患者さんであれば同種造血幹細胞移植(骨髄移植など)を、ご高齢の患者さんであればビダーザ®というお薬で治療を行います。貧血・血小板減少が改善し、輸血が必要なくなるあるいは、回数が減ること、及び白血病になるのを大幅に遅らせることを期待して治療します。

当院ではレブラミドやビダーザといった血液疾患の専門的な治療の他、輸血や抗生剤の投与などの支持療法も継続的に実施することが可能ですので、患者さんの状態に合わせてご相談頂ければ幸いです。 

 

骨髄異形成症候群の治療に用いるレジメン

ビダーザ皮下投与

ビダーザ点滴

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